確かに自分のことを覚えていてくれるとうれしいものです。
例えば、一流ホテルのベテランドアマンだったら、1人ひとりの顔を本当に記憶していて、そういうサービスができるのかもしれません。
でも、そこまでサービスが熟成するのを待っているのは、もったいない。
良いサービスなら、新入社員でも誰でもできるほうがいいですよね。
お客様にそういう接し方ができるようになると、今よりもっと積極的な行動がとれるようになるかもしれない。
そう考えたら、何か仕組みが必要だねっていう話になっていくのです」すばらしいサービスならみんなで実践してみたい。
でも、どうやって実現すればいいのだろうか。
ネッツTヨタ南国では自然とスタッフが集まり、アイディアを出し合っていくのだという。
生まれたのが、「n1ベースシステムだった。
お客様が車で来場すると、誘導するスタッフが車のナンバーを読み取り、インカムマイクで他のスタッフに伝える。
すると、パソコン端末の近くにいる者がそのナンバーからデータペースを呼び出し、顧客情報を全スタッフに伝達する。
名前はもちろん、予約しているサービス内容、飲み物や雑誌などの好みなど、そのお客様に関する情報が一斉に即時共有される。
したがって、対応したことがないスタッフでも名前でお呼びすることができるというわけなのだ。
ただ、あくまでこうした仕組みは表層的な部分でしかないとO原氏は言う。
大切なことは、その必要性を第一線のスタッフが認識し、みんなで仕組みを作っていくプロセスです。
運用を始めて少しすると、今度はデータベースの情報が充分ではないと効果的な活用ができないことに議論が移ります。
名前やご用命は分かるけれど、好みなどお客様の嗜好までは分からない。
そういう情報はデータベースには、入力されていなかったのですね。
すると、そういう情報もデータペースに追加していかないと、使い勝手はあまり良くないよねという意見が出てくる。
じゃあお客様のどういう情報を集めて、入力すればいいのかという話に発展する。
まだ活用実績やお客様の喜びの声が聞こえていない段階でスタッフの協力を得るのは簡単なことではありません。
結果の見えない仕事が増えるわけですから。
でも工夫して呼びかけをする。
納得する説明をプロジェクトチームで話し合っていくのです。
お客様が来店しているのに、パソコンで情報を引き出すことに意識が集中してしまっていると。
お客様が目の前にいるのなら、笑顔でこんにちはと出迎えたほうがよいはずです。
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